米国ワシントンDC出張 ＜備忘録＞

こんにちは、康隆です。

先週、父と、父が会長を務める日米友好議員連盟の先生方と共に米国ワシントンDCへ行ってまいりました。
主な目的は過去数年間凍結していた日米国会議員間交流の再活性化について話し合う事でしたが、タイミング的に総理の靖国参拝の話もかなり出ました。

以下、簡単ではありますが私なりの感想をまとめたものです。
宜しければご一読下さい。

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DC備忘録　2014年1月

極寒（-14℃）のワシントンDCから帰国。
今回は３日間で結局２０以上のミーティングを行ったが、結論からいうと改めて「日米の連携の必要性」を認識したと同時に「日本自立のタイミング」であると感じた。

具体的に会った人々はアーミテージ元国務副長官、マケイン上院議員、ラッセル国務次官補、キャンベル前国務次官補、CSIS・ブルッキングス・カーネギー等のシンクタンクの有識者、その他沢山の共和党・民主党両方の上下院議員達。これに加えて現地の邦人プレス（テレビ局、新聞、通信の支局長の皆さん）や日系企業関係者、経団連米国代表との意見交換夕食会等もあり、非常に濃い３日間となった。

本来であれば、民主党時代にフリーズしていた日米友好議員連盟をどの様に再スタートさせて議員間交流を深めていくかが訪米の主目的だったが、訪米直前の首相による靖国参拝の影響もあり、話の内容が「総理の靖国訪問の真意説明」に多くの時間をとられたのも事実であった。

現地での邦人記者会見でも発表したが、各ミーティングで総理談話の英文を手渡し、「これ（総理の靖国参拝）はあくまでも＜不戦の誓い＞であり、中国の主張する軍国主義化はまったく当てはまらない。日本版NSC、特定秘密保護法、防衛協定ガイドラインの見直し協議、集団的自衛権行使の解釈見直し議論等々は決して日本を軍国主義化する事が目的ではなく、むしろ日米同盟を強固にする為のものである。」という事を説明し、「歴史・領土問題」と「安全保障強化」を混同しないでもらいたい旨を強く訴えた。

靖国問題について先方からの反論はあまりなかったが、東アジアの安定を求める米国としては「失望」というより「残念」という感触であった。一方で、終わったことは仕方ない、というムードもあり、今後どの様にして東アジアの安定した安全保障を築いていくかが話題の焦点となった。ここで米国側が主張していたことはやはり日韓関係の改善、更には日米韓のチームワーク・一体感の重要性であった。同じ価値観（民主主義）を共有する3国で一致団結した上で、中国とどの様にして向き合っていくかが東アジア情勢安定のkeyであるとの見解も多く聞かれた。

ただ、今回強く感じた事は米国の日本に対する関心が大きくなっている事である。個人的には理由は３つあると思う。１つはアベノミクスに象徴される経済復興の兆し、2つ目は東アジア安定の為の日本の役割の大きさ、3番目に米国が今後ASEANに焦点をあてる上での日本の役割の大きさ、である。いずれにせよ経済の強い国は注目されるし、日本は依然として総合的に見てアジア・ASEANのリーダーであると思う。また同時に米国が「世界の警察」に疲れてきている中で、日本（の自立）に期待する部分が増えてきているのではないかとも思った。「強い経済」と「強い安保」は一体であると考えると、安倍総理の放つ「第3の矢」の重要性は更に増す。

この他にも日米の若者を中心とした人的交流の促進や両国のソフトパワー戦略、またTPPの両国の課題点等、多岐にわたるトピックについて話し合いが行われた。

結局、中国は今後の世界が米中2大国を中心としてまわっていくと考えている一方で、米国はそうは思っていないのではないか。経済的には確かに中国は無視できないし、刺激しないよう配慮をしながらの関係維持を目指しているが、やはり米国としては価値を共有できる、信頼できる、同盟国との連携を軸として今後もやっていこうという印象を受けた。そんな中で日本の経済や安全保障における自立というのは米国にとってもプラスの要素があり、期待感も膨らんでいると感じた。安倍総理には強い経済を前提として、その上で自立した強い日本、すなわち安全保障自立国に向けても頑張って頂きたいと願うし、今がそのタイミングであると思う。

父の左隣が塩崎元官房長官（議連事務局長）と右隣が小坂元文部科学大臣（議連幹事長）。そして今回の出張を支えて下さった大使館の皆様。

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